廃車の海外輸出が増加
自動車がいったん買われて、再び市場に出た瞬間、それは「中古車」と呼ばれます。実はこの中古車、日本ではあまり馴染みがありませんでした。販売網もいまほど大規模ではなく、自動車ディーラーも中古車市場そのものに、大きな関心を払っていませんでした。
資料4-1 使用済製品等の海外流出実態調査(PDF形式 ... - 経済産業省

自動車とはすなわち「新車」のことであり、「中古車」はごく一部の人間が利用するシステムに過ぎなかったのです。ところがしばらくすると、日本各地の自動車販売の業者の間で、オークション形式での自動車売買が頻繁に行われるようになります。
廃車ナビ
大規模な現車オークションだけでなく、通信手段の発達により情報の交換が容易に行えるようになったことで、中古車市場は飛躍的に拡大していきました。大口売買が常態化し、「中古車買い取り専門店」といった新業態も現れて、「仕入れ」の安定化が自動車への需要を、「新車→中古車」へと変化させていったのです。
第1章 自動車リサイクル法の概要 - 社団法人・日本自動車工業会(JAMA)

このことは、それまで自動車市場の席巻していた大手ディーラーの立場を危ういものにしていきました。新車販売市場では「需要」が頭打ちとなりつつあることもあり、現在トヨタをはじめとする大手メーカーやディーラーも、中古車市場に対して「生き残り」のために多大な関心を寄せているのです。
軽自動車 廃車の紹介
さてこのような中古車市場の動向は、何も日本国内に限ったことではありません。30年以上も前から、日本で使用された自動車は海外の中古車市場へ輸出されていました。これは乗用車やトラック、あるいはバスなどの車種に関わらず、日本の中古車全てが対象となっていました。

現在でも海外旅行をしたときや、テレビで海外中継があったときなど、日本企業や漢字のメーカー名のロゴ(おそらく営業車)が入った自動車が、公道を元気に走っている姿を目にすることが少なくありません。

当初は日本と同じ左側通行の国(イギリス、香港、オーストラリア、インド、タイ、インドネシアなど)への輸出が多数を占めていたのですが、日本の中古車の需要が高まるにつれ、ロシア連邦やモンゴルなどには右ハンドルのまま輸出されており、アフリカ諸国や中東でも、中古車の海外輸出も飛躍的に増加していったのです。

考えてみれば、海外で「故障が少なく、燃費が良い」と評される日本車が、その中古車市場においても人気を博するのは当然かもしれません。近年、日本の中古車輸出が増加し続ける背景には、日本車に対する「確固たる高評価」があると考えて間違いありません。